お知らせ 2019.11.19
日本が誇る自然素材のの美しきミニマルデザイン、障子は、私たちが考えている以上
に幅広い応用力のある室内建具。この伝統の機能美を改めて見直してみたいものです。
日本の伝統的な建具の一つである障子。和紙を透過して室内に入る光は、
他の素材では得られない優しさがあり、白い紙に反射したやさしい明るさは
部屋全体に広がります。木と紙で作られた障子の陰影を見ていると、
得も言われぬ落ち着きが感じられ、窓と障子の間に空気層も生まれるので
断熱性も高まります。シンプルで飽きのこないデザインも魅力です。
日本の伝統的な和の空間では、もちろん障子が似合います。
紙と木でできたシンプルな障子は、窓の外へと視線をいざない、四季折々の
景色を引き立てます。
楓を漉き込んだ和紙を太鼓張りにして断熱性を高めた障子戸。
自然のエネルギーをできるだけ生かし、パッシブデザインに寄与した仕様に。
開閉方向も、横にスライドするだけではありません。
伝統的な雪見障子のようにスライドする方法もあります。
障子が似合うのは畳のある部屋だけとは限りません。
板の間や和モダンな部屋にも、木のグリッドのデザインがピッタリ合います。
最近では和室の客間だけでなく、リビングの窓にも採用する人も増えているとか。
近隣からのプライバシーを確保しながらたっぷりと採光も出来るので、
現代の住環境にも適しています。若々しいナチュラルスタイルのダイニング空間にも
似合います。
採光を確保しながら仕切れるという点は、室内の奥まで光を取り込める
室内建具としてもその機能を発揮します。
空間を仕切ったりオープンにしたりと、可変性のあるプランを可能にもします。
木組みのデザインも、1種類だけではありません。横繁障子、縦繁障子、荒組み障子など、
伝統的な組み方にもバリエーションがあり、それを組み合わせたりして、モダンなデザインに
仕上げることも可能です。
開閉させるばかりでなく、FIXにして採用することも出来ます。
ウインドウトリートメントのひとつとして優秀な機能とデザインを持ち合わせている障子。
無駄の無いその「機能美」が生きる空間であれば、現代の住まいでも取り入れることを
検討したいものです。