お知らせ 2019.12.13
「リフォーム」と「リノベーション」。
よく使う言葉ですが、違いをはっきり認識している人は、意外と少ないかもしれません。
この二つの違いを考えてみましょう。
分かりにくい「リフォーム」と「リノベーション」の違い
今でこそ一般的になった「リノベーション」ですが、その意味をちゃんと理解して使っている人はどれだけいるでしょうか?
最近は不動産広告でも「リノベーション済み」などと書かれている物件をよく見かけますが、その実態は内装や水廻りを
更新しただけのリフォームがほとんどで、一昔前に流行った「デザイナーズ物件」同様、キャッチーな言い回しとして
使われることが少なくありません。
性能の回復か、アップデートか
そもそもリフォームやリノベーションに明確な定義はありませんが、単に工事規模の大きさの違いではありません。
一般的にリフォームは当初の性能や機能を回復するために行われるのに対し、
リノベーションは、改修によって既存の建物に新たな価値を生み出すために行われます。
言い換えると、リフォームはマイナスをゼロに戻すことが目的ですが、リノベーションでは暮らしに合わせて
住まいをカスタマイズ、アップデートすることでマイナスをプラスに変えることを目指しています。
価値を高めるのがリノベーション
このようなリノベーションでは、見た目のデザインだけでなく、既存建物の特徴を分析し、
そのポテンシャルを生かす知識やアイデアが不可欠です。
単に古い物を利用するだけではなく、その価値を高めながら暮らしをアップデートする行為だからこそ、
設計力やデザイン力が必要とされているのです。
用途変更で価値の最大化
リノベーションは、プランやデザインの変更にとどまりません。
その最たる例が「コンバージョン(用途変更)」です。従来の使い方が時代に合わなくなったものを、
その場所に求められる用途や性能に合わせてリノベーションする行為です。
都市の変化や技術革新が激しい昨今、時代や環境に合わせて建築をカスタマイズするアイデアも求められています。
つまり「リノベーション」とは、「建物の価値を最大化する」という究極の創造行為なのです。
歴史をふまえて整える
リノベーションで重要なのは、「活かす・読み解く・整える」ことです。
既存建物の魅力や素材を活かし、歴史や環境を読み解いて、用途や予算に合わせて
空間を整える。このようなスタンスがリノベーションを成功に導きます。
ぜひ、専門家のアイデアを活用し、本物のリノベーションを実現してください。